イスラエルとパレスチナの間に立つ壁

ただイスラエルとパレスチナの対立は今に始まったことではなく、紛争の歴史は実に70年もの時間を繰り返し続けられて来たものだ。ユダヤ人にすればイスラエルという国が現代では大半を占めていることに何ら疑問は持っていないが、そもそもそのイスラエルの大多数はかつてパレスチナ、アラブ人たちが平和に暮らす場所でもあったのです。つまりだ、ユダヤ人はアラブ人にすれば土足で上がり込んできた侵略者であり、現在まで自分たちの縄張りの大半を奪い続けている悪質な民族と、そう見なしていてもおかしくはないのです。

この問題はアメリカの白人と黒人、南北問題によく似ていると思いませんか。アメリカは今でこそ問題が取り上げられる事もあるが、それでも歴史上の偉人達によって黒人、つまり先住民族の末裔であるネイティブインディアンたちの人権を認めるべきだとする動きが活発になったことで、その違いを気にすること無く生活できるまでになった。ユダヤ人とアラブ人もそう、人種という違いはもちろん、思想や宗教などの違いを互いに理解しながら歩んでいくことが出来ていれば、また違った国勢となったかもしれません。ただ不運なことに、アメリカのエイブラハム・リンカーンやキング牧師といったカリスマ的存在感を放つ文人たちによる活動は実ることはなかった。

戦争が終わり、今の今まで紛争に次ぐ紛争、そして戦争が戦争を呼び寄せることを繰り返していく羽目になってしまったのです。

色々ある宗教

ユダヤ人を悪とすべきか

ではこうした点からアラブ人の居場所を根こそぎ奪うかのような横暴ぶりを発揮したユダヤ人を悪と定義するべきなのだろうか。このイスラエルという国情だけを踏まえて考えるなら、それも有りでしょう。ですがこの問題は民族や宗教のどちらにも関係した問題で、歴史に翻弄され続けたユダヤ人たちがイスラエルを目指したわけにも繋がるわけだ。それがナチス政権による、一方的な迫害により、何百万人という同郷が眼の前で死んでいくさまを見させられていった。大人、子供、老人、男性、女性、などといったくくりに関係なく、ただ『ユダヤ人』というだけで殺されていった。それはまるで花を摘むかのように単純作業を繰り返し、当時の兵士たちも銃を向ける相手を人間としてではなく、そこら辺に転がる何かといったように見なしていたのだろう。

当時のユダヤ人は常に隠れて生活しなければならず、自分がユダヤ人であると知られてはならなかった。そんな姿を克明に描いたのが、実在のモデルを参考にして制作された『戦場のピアニスト』でしょう。この作品では実際にユダヤ人のピアニストが迫害を続けるドイツ軍から逃げ惑う姿が描かれており、時には隠れ家から一歩も外に出られない、潜伏生活を何年と過ごすことになる。そんなことが現実にあったとするなら、その壮絶さを体験したことはなくても想像はできるはずだ。

誰にも見つかること無く、誰かに見つかった仲間を助ける事も出来ず、ただただ自分の命を守るためだけに精一杯逃げる生活、こんな極限状態に追い込まれれば誰だって理性を保つことは出来ない。そんなユダヤ人たちだからこそ生まれた運動が『シオニズム運動』と呼ばれるもので、ユダヤ人国家を作ろうとする動きに繋がり、それがパレスチナでアラブ人との確執を生み出してしまう。

運動により

ナチスは自らの正義が下にユダヤ人を徹底的に追い詰め、排除していった。しかし彼の遺した傷跡は世界の、それこそパレスチナに住まうアラブ人達をも巻き込む現代でも国際問題として取り上げられるものにまで成長してしまう。迫害され続けたユダヤ人は、最終的に求めたのは彼らの聖地として謳われるイスラエルのエルサレムだった。そこで自分たちの国を作ろう、これからは何者をも侵略することの出来ない、自由な国を作るという意思が生き残ったユダヤ人、そして次世代へと引き継がれていった。

アラブ人にしたらどうしてそれをこの国でしなければならないんだと思ったが、当時のパレスチナ占拠していたのはイギリスであり、そしてそのイギリスはユダヤ人たちの主張を全面的に認める方針を打ち出してしまったのです。これにより、ユダヤ人のシオニズムは活発化してしまい、ますます先住民族との対立は深まってしまうのだった。直後にユダヤ人たちは自分たちの国を建国したが、それを好機と見定めてパレスチナはすぐさま宣戦布告として戦争へと発展する。

戦争を題材にした作品

停戦協定は結ばれたが

2012年にはイスラエルとパレスチナ間で停戦協定こそ結ばれたものの、同年にイスラエルの少年が誘拐されて遺体で発見される事件が発覚し、その報復としてパレスチナ人の犯人と思われる自宅を襲撃・爆破する。やったらやり返す、そんな事を連続して行っているため、協定の効力は実質ないに等しい物となっている。いつかは停戦して欲しい、もう怯えず生活をしたいと考えている人は民族に関係なく多いでしょう。

それでも和平は遠く、民族問題も解決の糸口を見つけるに至っていない。

映画から見る、超軍事国家イスラエルの狂気性を考察

オオカミは嘘をつく、という映画作品をご存知だろうか。実の娘を殺された父親の怒りが犯人と思しき人間へと向ける狂気が、これでもかと表現されている内容だ。この映画は中東でも過激な国情を持つ『イスラエル』国内で制作された作品となっている。映画から見るイスラエルという国の事情、かつて聖地も存在していたはずの国で何が起きているのかを、このサイトで独自考察していく。

衝撃のドキュメンタリー